被災された人、避難を強いられている人、支援に不眠不休でがんばっている人、
様々な情報を通じて心を痛めている人、この環境の変化に緊張が続いている人、
こんなとき、心を休めようと思っても、心は休まらない・・・・
だから「身体を休める、つまり、身体を楽にしてあげることを始めましょう!」
震災の未だ計り知れない大きな悲しみと苦難、原発への高まる不安と緊張、
これらの心の状態はそのまま身体に影響します。
心と身体は一体です。
大きな衝撃を受けた心を回復する手立ては、身体を動かすこと! まずは「呼吸運動」です。
呼吸運動で、心が、気持ちが、変わります。物事のとらえ方や感じ方が変わるので、少しかもしれないけど、必ず楽になります。
たった1回の呼吸をするだけで、肋骨の間にある筋肉が躍動し、胸郭を広げたりせばめたりします。
同時に横隔膜は上下に動きます。その横隔膜を通る大血管やリンパ管はしごかれ、体液の速やかな循環が促されます。
まわりの内臓もゆっくりマッサージされます。6億個もある小さな肺胞の毛細血管で酸素が取り込まれ、真っ赤な血液が身体中をめぐります。
意識した深い呼吸運動はさらに身体をダイナミックに機能させます。
たくさんの小さな関節がなめらかにすべり、それに関わる筋肉や組織がしなやかさを取り戻します。生きるエネルギーをあふれさせ、疲労物質は除去されます。
60兆個もの細胞ひとつひとつが呼吸しています。
身体の60%ほどを占める体液(血液やリンパ液など)は止めどなく流れています。
内臓の蠕動運動も、身体を支え動かす筋肉も、あらゆる臓器・器官は休むことなく動き続けています。生きていることは動いていることです
今を無事に生きているからこそ、今までの日常を奇跡と感じるからこそ、
自分の「からだ」に意識を向けて、わずかな時間の中で、自分だけのために、
「からだ」と語り合いましょう。
緊張していることに気づいたとたん、ふわっと身体がゆるみます。
それが一瞬であっても、心は休めます。
中尾和子
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