現代剣道に大きな影響を与えた小野派一刀流。剣術諸流派では「極意は軽々しく明かすものではない」と考えているのが普通ですが、小野派一刀流では初心であろうと、いきなり極意の「切り落とし突き」が教えられます。極意は至難であるからこそ、初めから修練しなければならない・・・という他流派にはない発想です。
今回は、その最も基本的な形である1本目〜5本目をご紹介します。特に1本目は、基本中の基本であり極意・奥義でもあります。第17代宗家、故・笹森建美先生がお話された「切り落とし突き」の基本形です。
ちなみに、古武道で良く目にする鬼子手(剣道で使用する防具の小手の大きなもの)。多くの場合、頭の上に構えられた鬼小手で木刀を受けます。これは、小手を狙って斬る修練ではなく、頭を狙って斬る・・・真剣で斬る修練です。
1本目 一つ勝 2本目 向突 3本目 鍔割 4本目 下段霞
5本目 脇構之付