今回は正木流萬力鎖術の「裏居合」をご紹介します。「裏居合」とは萬力鎖を相手に搦め、投げや固める技法。一方、前回ご紹介した「表居合」は萬力鎖を打ち振る技法が中心となります。現在伝えられている技法は300種類を超えています。
萬力鎖術の特徴の一つに「片手で相手をコントロールできること」があります。萬力鎖は搦めて少し絞るだけで皮膚が裂ける程の威力を発揮します。例えば、萬力鎖を手首に搦めるだけで、相手は痛みに苦しみ動きが止まるため、相手を片手でコントロールできる状態にできるそうです。「裏居合」の稽古では萬力鎖を使用しない訳です。